ぷろまねさん

グローバルコンサルティング会社でシステム開発・運用保守(アプリ方面)のプロジェクトマネジャーをしています。2014年PMP取得。アジャイル開発などの開発手法、Redmineなどの開発ツールを話題の中心に書いてます。

Apple TVで作るワイヤレスAV環境

プライベートのほうが色々と忙しかったのでだいぶ空いてしまった。

ということで今回はそのプライベートでの作業の1つでもあった、先週行ったAV環境の再構築について。

Apple TV

今回の主役はこちら、Apple TV。 

Apple ハイビジョン対応 Apple TV MD199J/A

Apple ハイビジョン対応 Apple TV MD199J/A

 

 Mac miniを小さく黒くしたような製品だが、これをインターネットとテレビに繋ぐことによって

  • Youtubeなどのストリーミング再生
  • iTunesで購入した動画や音楽の再生

などが出来る。

しかし今回の主目的は上記のような単体での使用ではなく、AirPlayを使った各種端末からのワイヤレスオーディオビジュアル環境の構築。

これまでのAV環境と課題

これまでのAV・PC環境を図示すると以下の通り。

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ネットワーク自体は無線LANによってワイヤレス化出来ていたものの、AV環境がデスクトップPC依存になっている。

一方でコンピュータ端末はデスクトップPCの他にもMac book airiPadiPhoneといくつも存在していてそれらのどこからでもメディアにアクセスしたい。音楽メディアファイルはiTunes Match、動画などその他メディアファイルはQNAPのNASによってどの端末からでも引き出すことが可能になっているので、どこからでも鳴らしたり見ることは出来るのだけれど、それは各端末のスピーカやスクリーンからしか出力出来ないので、せっかくそこそこのテレビとスピーカがあるにも関わらずなかなか使わない。という状態。

ではデスクトップPCへのアクセスを出来るだけしやすくしようということで↓のワイヤレスキーボード+マウスなどを取り入れてみたこともあったのだけど、やはり操作のしやすさはそれほど良くなく。

Lenovo ミニ・ワイヤレスキーボード N5902 0B44656

Lenovo ミニ・ワイヤレスキーボード N5902 0B44656

 

そもそもデスクトップPCが机のかなりの面積を(配線とともに)占めてしまっていることに対しても不満だったところで色々解決策を考えていたところ、「Apple TVがあればデスクトップPCなくせるな!」と思い立った。

Apple TVをハブとしたワイヤレスAV環境

ということで結果的には以下のような構成になった。

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Apple TVからはHDMI接続でテレビに、光(オプティカル)オーディオ接続でオーディオ・インターフェースに接続している。そしてオーディオ・インターフェースからはこれまで通りスピーカにアナログ出力している。さらにこのオーディオ・インターフェース、以前に音源制作で使用していたものなのでかなり入出力端子が多くあり、オプティカルオーディオ入力が2口ある。なのでテレビからの音声もこのオーディオ・インターフェース経由でスピーカから出力可能にした。

こうすると映像はテレビのみにいくためシンプルなのだが、音声のほうは結構複雑になる。

  • テレビの音声:テレビ自体のスピーカと、テレビ→オーディオ・インターフェース→スピーカの両方で出力される
  • iPhone等からの音声:
    • テレビが点いている場合:テレビ自体のスピーカと、iPhoneApple TV→オーディオ・インターフェースの両方で出力される
    • テレビが点いていない場合:iPhoneApple TV→オーディオ・インターフェースで出力される

つまり、Apple TVにHDMIオプティカルオーディオの両方を接続した場合、必ず両方から音声出力される。これは設定の中に関連する項目はなかったように記憶している。当然、テレビとスピーカの両方から音が出てしまうと微妙な音ズレによって濁ってしまうので、どちらか(基本的にテレビ、リモコンで操作可能なので)を消音して使用するという寸法。

AirPlayでの操作

配線とApple TVの初期設定さえしてしまえばあとは非常に簡単。

音楽の場合は各端末からiTunesを立ち上げれば以下のようなディスプレイのようなアイコンが出てくるので、これでApple TVを選択すれば自動的に端末のスピーカからApple TVの(に繋がっている)スピーカに勝手に切り替えてくれる。Bluetooth接続のように複数の端末を繋げておくと前に接続していた端末を一度切り離してから別の端末を繋げる、というような面倒なことをしなくても、常に今使いたい端末からの操作だけで繋げてくれる。この辺りはさすがApple製品のエコシステムといったところ。

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映像の場合も基本的には同じ。iPhoneiPadからはブラウザで動作再生するだけだと端末側で映像再生、全画面表示にするとテレビのほうに自動的に映像が映ったりする。ここらへんは親切設計のようにも見えるし、使い方によっては好みが分かれそう。

いずれにせよ、どの端末からでもいつでもちゃんとしたスピーカから、大画面のテレビから音声・映像を映し出せる、しかも手間がかからずに、という環境が出来たことは大満足。Apple製品以外からが出来ないところが難点だろうけども僕の場合のようにApple製品だけしかなければ問題ではない。Chromecastもテレビに対しては同じことが出来ると思うけど、音楽再生環境を重視するのであれば現状Apple TVの代替製品はないかも。

セットアップで困ったところ

Apple TVのセットアップにはほとんど困らなかった。ただし、単体ではスクリーンもボタンもまったくない製品なので、設定をどうやってやるの?というのは説明書を読まないと一瞬分からない。テレビ等を接続すれば自動的に設定画面が出るし、付属のリモコン(最初の設定以外では全く使っていない)を使って設定を行うのだが、直感的にそれを理解出来る人はいるだろうか?ただ、これはそういう製品なので悪いところではないと思う。むしろ、ガジェット好きならば新鮮な感覚で楽しいはず。

それよりも今回難儀したのはオーディオ・インターフェースの設定のほう。まずそもそもこのオーディオ・インターフェースがスタンドアロンで動作することを確認し、今回の構成にすることにしたのだが、単に接続しただけでは音が出なかった。オプティカルオーディオ端子を使用したのが今回初だったというのもあるのだが、結果としては同端子はADATとTOSLINKという2つの規格を兼ねた端子だった。ADATはマルチチャンネル(8チャンネル)の音声信号を同時に流すことが出来る規格、一方でTOSLINKは通常のステレオ音声信号(たぶん)を扱う規格。このADAT/TOSLINKの切り替えをオーディオ・インターフェース側で行っていないとオーディオ・インターフェース側が信号を受け取ることが出来ず音が出ない、ということだった。

そもそもこのオプティカルオーディオ接続規格、Apple TVのようにオプティカルオーディオとふんわりした記述の仕方だったり、上述のADAT、TOSLINK、はたまた微妙に端子の形状の違うS/PDIFなどあったりしてなかなかややこしい。

その他

前述の通りデスクトップPCをなくしている。Windows環境がなくなること、またAcrobatなどWindows用に購入していたいくつかのソフトウェアが使用できなくなるわけだが、どうしても必要になればBoot Campなど使ってMac上にWindows環境を築けばいいだけ。

ただ、モニタがないのは少々不便。本当はThunderbolt Displayを買いたいところなんだけど、5K iMacが登場した今2011年からアップデートされていないこれを買うのは確実に負けな気がするのでアップデートあるまでは待とうかと。

APPLE iMac Retina 5K Display 27 (3.5GHz QuadCore i5/8GB/1TB Fusion/ AMD Radeon R9 M290X) MF886J/A
 

 

アップル Thunderbolt Display(27インチフラットパネル) MC914J/B